粃糠性脱毛症の症状例や治療法とは?

粃糠性脱毛症の症状例や治療法とは?

脱毛症というと、AGAや円形脱毛症がよく知られていますが、粃糠性脱毛症は聞いたことがないという方も多いのではないでしょうか。粃糠性脱毛症は思春期以降の男性に発症すると言われる脱毛症です。といっても認知度が低い脱毛症なので、どのような症状が出るのか、その例や治療法をご紹介していきます。

 

粃糠性脱毛症の症状とは

 

粃糠性脱毛症の特長は、脱毛と同時にフケも大量に出ることです。まず粃糠性脱毛症が発症している場合、大きなかたまりではなく細かいフケが出ます。また、フケだけではなくかゆみが起こったり、赤みが出ることもあります。かゆみが起こると、無意識に頭皮をかいてしまうのでさらにフケが出るという悪循環が起こるのも特徴的な症状と言えるでしょう。

 

もう一つ、症状として見られるのが髪のツヤがなくなるということです。フケが出る状態は、ターンオーバーサイクルが乱れているため、髪の成長が阻害されます。そのため脱毛が起こるのですが、同時に成長を続ける髪も健康な状態で育たなくなり、細くツヤのない髪になってしまいます。

 

どのような治療を行うのか

 

粃糠性脱毛症は病態が脂漏性脱毛症と似ているので、同じ治療法が用いられます。この粃糠性脱毛症の原因ははっきり解明されていませんが、脂漏性脱毛症は皮脂の過剰分泌による頭皮環境の悪化が原因だとされています。

 

皮脂が過剰分泌すると、毛穴が詰まってしまい「マラセチア」という常在菌が異常繁殖します。マラセチアの分泌物による刺激は、頭皮の炎症を引き起こします。これが脂漏性皮膚炎の原因なので、皮脂の分泌を抑えたり炎症を沈静化する治療薬を使って行われます。

 

ですので粃糠性脱毛症も、ステロイドなどの外用薬を使った治療を行うのが一般的です。ただ頭皮環境を改善する必要もあるので、正しいシャンプーや油分や糖分を控えた食事など日常対策も併せて行っていきます。

 

粃糠性脱毛症は、脱毛速度が緩やかなので進行してから気がつくことが多いです。しかし他の脱毛症と同じで、早めに対策を始めることが大切です。ですので、毎日きちんと髪の毛を洗っているのに髪の毛や肩にいつもフケが出るという方は、皮膚科を受診しておくといいでしょう。